2023/6/26

国境を超えるキャリアパスに会計の力を

杜 欣陽さん

会計専門職専攻(アカウンティングスクール)

2022年9月修了

プロフィール
株式会社クボタ  水環境事業本部勤務。中国の大学卒業後に来日。2年間アカウンティングスクールで学んだ後、日本での就職を果たしました。現在は新卒で株式会社クボタに入社し、財務・経理職として勤務しています。

学び始めたきっかけは?
まず、留学経験を積みたいという思いがあったためです。中国国外の教育や問題解決の手法、文化の違いを経験してみたいと考えていました。また、現在のグローバルな国際化の背景において、企業は国際的な会計人材を必要としています。私は国際的な会計の専門職として活躍することを目指していたため、それが実現できそうな関学アカウンティングスクールへの入学を決めました。
次に、中国の大学在学時、会計を専攻していましたが、学んでいたのは中国の会計基準に基づいたものでした。そのためより国際的な会計知識を学ぶために、日本の大学院に進学することを決めました。関学のアカウンティングスクールでは、国際会計論・国際会計基準・国際監査論・国際公会計論・国際課税などの知識を学べることが魅力的でした。
これらの理由から、私は関学アカウンティングスクールに入学することを決めました。大学院での学びを通じて、国際的な視野での会計について深く学ぶことができました。留学経験を通じて自己成長し、国際的な視野を持てたことから、今後はグローバルなビジネス環境で活躍できる会計の専門家になりたいと思っています。

在学中の過ごし方は?
私は主に学業、就職活動、国際寮生活という3つの側面で充実した日々を送りました。

学業においては、平日や土曜日の昼間は授業に参加し、クラスメイトと一緒に昼食を楽しみました。授業後、図書館での資料調査やレポート作成などに時間を割き、各科目の勉強に励みました。その過程で、有効的な時間管理や学習方法を身につけるために日々努力しました。

就職活動に関しては、1年間をかけて取り組みました。関学は外国人留学生向けの就職支援授業(ビジネス日本語A、B、C)やキャリアセンターの面談を提供しており、私にとって非常に有益な機会となりました。研究科内では、担当の教授との相談を通じて、自身のキャリア目標に合った就職先を見つけるための準備を進めました。

関学の国際寮生活は、私にとって非常に充実した経験でした。共同生活をする寮では、日本人との交流を通じて文化や習慣の違いを理解しました。一緒に料理を作ったり、イベントを企画したりすることで、異文化の理解力やコミュニケーション力を養いました。生活上の疑問や困りごとがあれば、寮に住んでいる日本人(Residence Assistant:RA)がいつもサポートしてくれました。このような寮生活で、コロナ禍でも自身の日本語能力を向上させることができ、日本社会への理解も深まりました。私にとって一生忘れない思い出です。

修了後の変化は?
1つ目は、会計知識。大学院で学んだことにより、会計分野の専門知識を学部時代より幅広く学ぶことができました。それにより、数字をより高い視点で企業の経営を見ることができるようになりました。将来、実務の経験を積み重ねながら、真の国際会計人を目指して努力していきたいと思っています。
2つ目は、日本の大手企業での就職。修了後、日本の大手企業で財務経理職として就職することができました。大学院で学んだ知識やスキルを活かし、企業の財務管理や経理業務に携わっています。企業の財務状況や経営指標を把握し、効果的な財務戦略を立案することで、国際企業の成長に貢献しています。

関西学院大学アカウンティングスクールで得たものは?
1つ目は、専門知識。大学院では、財務会計、管理会計、監査、経済・経営、企業法、ITなど、幅広い専門知識を学びました。企業の財務政策、状況や業績を分析し、経営に関する重要な意思決定をサポートする能力を身につけました。
2つ目は、学習能力の向上。問題に遭遇した際に、書籍や文献を参照し、情報を集めることで問題を解決する能力が向上しました。今後も、このような主体的な学習の姿勢を持ち続け、自己成長とキャリアの発展を追求していきたいと思っています。

印象に残っている科目は?
【国際会計基準論】
IFRSは国際的な会計基準であり、企業が財務諸表を作成する際に適用される重要な枠組みです。この科目では、企業の有価証券報告書を読みながら、IFRSの基本原則や適用方法、主要な規定などについて学びました。国際的な会計基準の理解は、将来の国際ビジネス環境での活躍において重要な要素となると感じました。

【システム監査】
近年、DX化の進展により、ITシステム(財務、購買、人事など)の活用がますます重要になっています。システム監査では、情報システムの効果的な運用とセキュリティの確保に焦点を当てました。情報システムの監査手法やリスク評価の手法について学び、ビジネスの持続性と信頼性を確保するための重要性を理解しました。