
樫木 智恵さん
経営戦略専攻(ビジネススクール)
プロフィール
大学、大学院とバイオサイエンスを学びましたが、新卒では大手電気機器メーカにシステムエンジニアとして入社。その後、エネルギー事業の商品企画を経て中国上海でのIoT商材立ち上げに従事。現在は住宅設備部門で商品企画と営業を兼務し、現場のニーズを汲み取りながら、サービスによる収益化と販売拡大を推進しています。
MBAで学ぶことを意識し始めたきっかけは?
技術職から念願の商品企画へ異動しましたが、自社の制約に縛られ「人々が本当に求める商品」を定義できない自分に気づきました。熱意だけでは通用しない現実を前に、体系的な経営知識の必要性を痛感。2017年度に科目等履修生として参加した際の、多様な視点がぶつかり合う刺激的な議論が忘れられず、コロナ禍や海外赴任を経て、本格的にMBAで学ぶことを決意しました。
多くのMBAスクールの中から本学を選んだ理由は?
対面授業を重視する教育方針が決め手でした。社外に多様なネットワークを築くことが目的の一つだったため、対面での授業の受講や議論ができる環境を求めていました。また、夜間や休日に通いやすい立地も、多忙な業務と両立する上で不可欠な条件でした。かつて体感した、志高い仲間と切磋琢磨できる熱量の高いコミュニティに魅力を感じ、本学を選びました。
入学後の変化は?
入学と同時に未経験の営業部へ異動となり、新たな業務の習得と学業の両立という壁に直面しました。営業現場特有の突発的な対応や調整には苦労しましたが、周囲の理解を得ながら時間を捻出しました。実務面では、当たり前を疑い深く掘り下げる習慣が身につきました。授業での学びを自社の商品に当てはめて考えることで、「なんとなく」の感覚を定量データに基づいた論理的な説明へと昇華させられるようになりました。職場では通じない「MBAの共通言語」という壁にも当たりましたが、それがかえって、共通の土台を持つ仲間を社内外に増やす重要性を再認識するきっかけとなりました。
在学中の過ごし方は?
営業職としての多忙な日々の中、平日の夜間と休日を学びに捧げる生活は非常に新鮮でした。理系出身の私にとって、経営学の知識はどれも新しい内容で、未知の領域を吸収することに喜びを感じる毎日でした。一方で、期末試験やグループワークが重なる時期は、時間がいくらあっても足りない過酷なスケジュールとなります。しかし、そんな苦境を支えてくれたのは、授業後の飲み会や「日本酒会」で深まった仲間との絆です。利害関係のない学友と本音で語り合う時間は、仕事の疲れを癒やす最高のデトックスであり、凝り固まった自分の価値観を壊してくれる貴重なひとときでした。
卒業後の変化は?
修了後、再び商品企画の部署へ戻りました。現在は市場が縮小する厳しい環境下で、将来の成長に向けた戦略立案を担っています。営業現場で吸い上げたニーズと大学院で学んだ理論を組み合わせ、多くのステークホルダーに対して説得力のある事業説明ができるようになったことは大きな成長です。
また、在学中に趣味の延長で構想し、授業で高評価を得た新規事業プランについても、現在実現に向けて一歩ずつ歩みを進めています。単なる既存業務の遂行にとどまらず、自ら事業を創造しようとするアントレプレナーシップが芽生えたことは、修了後のキャリアにおける最も前向きな変化だと感じています。
関西学院大学MBAで得たものは?
最大の財産は、一生モノの「人との繋がり」です。新卒から一貫して同じ会社にいた私にとって、多様なバックグラウンドを持つ仲間との対話は、自身の狭い視野を広げてくれる鏡のような存在でした。
また、経営全般の体系的な知識を得たことで、自身の「思い」を論理的な「戦略」へと変換する力が備わりました。物事を多角的に捉え、本質的な課題を特定する思考プロセスは、どの部署にいても汎用できる武器になっています。自分を信じて挑戦し続けた2年間は、単なるスキルの習得以上の自信を与えてくれました。この学びの場を通じて得た知見とネットワークは、今後の人生を支える強固な土台となると思っています。
印象に残っている科目は?
「ベンチャーファイナンス」と「コーポレート・ファイナンス」です。それまで数字や財務指標に疎かった自分にとって、企業の意思決定におけるお金の動きを学ぶ過程は衝撃的でした。自身のファイナンシャルリテラシーの不足を痛感すると同時に、経営の裏付けとなる「数字という共通言語」を理解することの重要性を強く実感した講義でした。

「一社だけの視点」を脱ぎ捨てて。対面でぶつけ合う多様な意見が与える思考の深化。
キャリアの節目で選んだビジネススクールへの進学。ビジネスの迷いを「学びの楽しさ」へ。
データと多様な視点を武器に、仕事への向き合い方が変わった2年間
知識を血肉化しキャリアを転換する実践カリキュラムを体験しました