2017/10/19
昨今、人工知能(AI)やブロックチェーンといった新しい技術の発達と、経済のグローバル化とによって、急速に国内外の市場環境が変化しています。こうした中で、企業や公的組織が競争優位を獲得し、保ち続けるには、新たなコンセプトを生み出し、顧客にとっての価値をビジネスに付加し続けていくことが不可欠です。そのためには、組織内外の技術を活かし、新たな製品・サービスやビジネスモデルを創造する能力、すなわち、イノベーション能力が今後ますます重要になってきます。
逆に、うまくテクノロジーをマネージすることができなければ、業界トップの優良企業であっても新規参入企業に打ち負かされ、滅んでしまいます。このようなタイプのイノベーションは「破壊的イノベーション」と呼ばれ、近年注目を集めています。そして、破壊的イノベーションは、ITや家電製品などの変化の激しい産業分野だけでなく、鉄鋼業や建設機械といった変化が比較的ゆるやかな分野や、医療や教育などのサービス業など数多くの産業で起きています。
関西学院大学のテクノロジー・マネジメント・プログラムは、デザイン思考やエフェクチュエーション、オープンイノベーションなどの最新の手法によって、組織内外の技術を、組織の利益の源泉であるイノベーションへと昇華させることができる人材を育成する、真にイノベーション指向のプロフェッショナル・プログラムです。
講義は、基礎理論を教科書できちんと学ぶ講義形式の科目から、ケーススタディやグループワークなどの実践的な形式で学ぶ科目まで、幅広い形式で実施しており、ビジネスを創造する高度な専門的能力を持つプロフェッショナルを育成しています。
具体的には、イノベーションの基礎理論を学ぶ「テクノロジー・マネジメント」に加え、名著『イノベーションのジレンマ』の監修者から破壊的イノベーションのマネジメントを直接学べる「イノベーション経営」等の理論系科目に加え、近年注目が増しているデザイン思考を学ぶ「イノベーティブ・シンキング」、「システム・シンキング」、そして、デザイン思考を実際の企業の課題に当てはめ、解を模索することを通じてマスターする「システム・デザイン演習」、アントレプレナーの行動様式(ヒューリスティックス)をマスターすることができる「エフェクチュエーション」、関学理工学部の学生と一緒に、彼・彼女らの持つ技術シーズをビジネスプランに作り込む「研究開発型ベンチャー創成」など、他のビジネススクールではなかなか学べない科目も数多く提供しています。
もちろん、「データマイニング」や「製品開発」、「知的財産戦略」、「標準化経営戦略」、「生産システム」、「ロジスティクス」などの技術経営に直結する科目や、「組織管理」、「アントレプレナーシップ」、「マーケティング」や「ファイナンス」、「管理会計」、「ブランドマネジメント」など、イノベーター&経営者として必須となる多くの科目を一カ所で履修することができるのも、関西最大級のビジネススクールならではのメリットです。
意欲ある皆さんの入学を期待します。