コーチング&ファシリテーション 瓜生 稔先生
2019.05.17 プログラム概要掲載
コーチング&ファシリテーション
株式会社ヒューマンラボ
代表取締役 瓜生稔
おおよそアカデミックな学問を学ぶ風景ではないかもしれない。ハッピーキャリアプログラムの中では、ひょっとすると異端ではと危惧している。それは、コーチングやファシリテーションが必要になるシーンというのは、決して教室の中ではなく、現実の職場や生活の場にあるからだ。「机上の学問ではなく、実学としての学び」、「一期一会の精神」を強調するのもそこにある。豊かな人生を描いていく、また素晴らしいキャリアを築いていく、そんな1ページに、こんな、少々型破りの授業があってもよいのではと思い、今のところ、我儘を通させていただいている。
教室では毎回笑い声が絶えない。受講生のにぎやかなおしゃべりが始まると、講師が静止しても止まらない。あまりにも大きな声で笑いあう教室を、隣の部屋から覗かれたことも・・・。そんな授業風景ではある。学んでいるのは「コーチング&ファシリテーション」。ハッピーキャリアプログラムでは、「女性の仕事復帰・起業コース」と「女性リーダー育成コース」の2コースを展開している。「コーチング&ファシリテーション」は、この仕事復帰、起業と女性リーダーという異なるニーズを持ったメンバーに参加いただいている。
子育てのために休職し、復職が近づくにつれ、果たして自分は復職できるのだろうか、どうすれば、すっかり取り残された環境や人間関係に適応できるのだろうか、と不安を抱え、悩んでいるメンバー。また、起業の夢やアイデアは膨らむものの、果たして周りの人達を、自分の想いの方向に気持ちよく動かすことができるのだろうかと、途方に暮れているメンバー。職場のリーダーとして、なかなか組織に適応できない部下や後輩の育成に苦労し、また、無理難題を押し付け、自分の提案を受け入れようとしない上司にプレッシャーを与えられ、それでも、何とか組織と人を良い方向に動かしたい、自ら成長を遂げたいと願っているメンバー。こんな人たちが「コーチング&ファシリテーション」の門戸をたたき、入講してくる。
ゴールは明瞭だ。
影響力を発揮するために必要な要因とスキルが分かった!
これまで良い関係ができなかった理由が分かった!
早くコーチングやファシリテーションをやりたい!
と思っていただくこと。
というのも、周りの人とうまくいくかが不安になるのは、「どうすれば良い人間関係を築けるかの、原理原則を知らない」ため。リーダーとして上司や部下をなぜ動かせないか、その要因の一つは「影響力が発揮できていない」から。そして、まさにこれらを可能にするのがコーチング、ファシリテーションというスキルなのだ。
これらの根本は「合意を形成できるかどうか」にある。コーチングとファシリテーション、名と体は別だが、その根底にあるのは、いかに良い合意をし、互いの目的を達成するかである。4回の講座では、この合意形成をテーマとし、上司や部下・後輩との合意形成をコーチングという手法として、周りの人や集団の合意形成を、ファシリテーションという手法として、講義やグループ討議、さらには演習や実習を通じ、「実学として」、「一期一会の精神」で学び取っていただく。その過程で、教室中に受講生の心の底からの笑い声が響くのだ。